今回のSDGs取組事例は、株式会社平出章商店 代表取締役 平出慎一郎様にお話を伺いました。
平出章商店様では、創業70周年を節目に、現在の幹部と未来の幹部を融合したプロジェクトチームを立ち上げ、経営理念の見直しを行なったそうです。
創業理念、顧客の評価、社員の思いなど調査を進めていく中で【つながり創造企業】という中核をなすキーワードと共に、5つある基本方針の1つに「サスティナブル経営」を掲げ 次世代への安心安全な食や自然環境をつなぎます という行動指針が設定されたという事でした。
次世代へ安心安全な食や自然環境をつないでいくために、まずはSDGsが掲げる目標を2030年に達成する努力をし、サスティナブルな意識を高めていくため、以下の取り組みが行われています。
・SDGs委員会の発足
現状を知るためにSDGsと世界情勢の知識を得る
・SDGs通信
社内への情報共有のため委員会メンバーが交代でSDGsに関する世界の現状や17の目標について調べて発信する
これらは、単なるお題目ではなく、具体的なアクションとして以下の行動へと更に繋がっています。
・浜松いわた信用金庫 竹内様の講演会
・ボルネオ保全トラスト・ジャパンの賛助会員
・食品ロスを減らす
・社内ゴミの分別
・HIRAIDE FOODS FAIR 2019でのSDGsコーナー設置
・農産物加工におけるマッチング
・浜松レモン
これだけの施策を実際に行なっていく原動力は、やはり経営者である平出代表のSDGsへの思いと姿勢、発信がとても大きいのだと感じました。
例えば、チョコレートの原料であるカカオについて、その産地における生産者の貧困や児童労働問題が深刻なのですが、私達消費者は、チョコレートを購入する際に、それをどの程度購入基準にしているのでしょうか?「していない」というのが正直なところではないかと感じました。
しかし、そういった問題について様々な取り組みが世界では行われています。
・ココアホライズン認証
・オーガニック商材
・カカオトレース
これらの活動に、日本は大幅に遅れているというマスコミの記事もあります。
消費者には良いものを様々な新商品として届けたい。それも出来るだけ安く。
その思いは、どこかにしわ寄せが来てしまう。そういう現実も含んでいます。
様々なステークホルダーがいる中で、それでもSDGsの目標達成のために、ギリギリのラインを測りながら経営をしていくのは、並々ならない決断の連続で、それはすべてのセクションを超えた情報と結果への責任を持つ経営者だけが引っ張っていけるのではないかと強く感じました。
平出代表は「今は特にSDGsの◯番が主に。とか、そういう風には考えていないのです」とおっしゃいました。
サスティナブル経営を目指して現実に何かを実行し、乗り越えていく過程にある方だからこそ、淡々としていながらも強い意思を感じる言葉でした。
今回のSDGs取組事例は株式会社平出章商店さんでした。
※ここに示したSDGs目標は仮で示させていただきました。
目標1
貧困をなくそう
目標3
すべての人に健康と福祉を
目標8
働きがいも経済成長も
目標12
つくる責任つかう責任
目標15
陸の豊かさも守ろう
株式会社 平出章商店
https://www.hiraide.jp/