目標5.ジェンダー平等を実現しよう ターゲットa
女性は長い間、経済・金融資源へのアクセスの不平等により、経済開発で男性よりも不利な立場に置かれています。
世界の多くでは、女性が生計戦略を立てていく上で、幅広い生産資源を利用することを必要としています。
しかし、女性が差別により、土地や住宅、財産のほか、こうした資源の効果的利用を容易にするために必要なインフラやサービス、技術も利用できないような場所は少なくありません。
また、社会的保護を通じて提供される経済資源を利用できなければ、世界の多くの女性は高齢、病気、障害、失業その他の生活上の危機から生じる緊急事態に備えることができないのです。
女性が経済的機会をフルに活用するためには、貯蓄や保険、送金や貸付といった幅広い金融サービスへのアクセスも必要不可欠です。
多くの女性は依然として、担保物件が必要とされたり、貸付リスクが大きいと判断されたりと、フォーマルな金融部門から疎外されています。
さらに、家の仕事に掛かりきりでお金を稼ぐ機会が少なくなりがちな女性の銀行口座保有率は男性より低く、それによって金融サービスが受けられない人がいるのも現状です。
マイクロファイナンスは、女性に限らず貧困層の人々に銀行等の金融サービス程ではないものの融資・貯蓄・保険等を提供する金融サービスの一つです。
通常銀行で融資を受ける際は、ある程度返済能力がなければ融資を受けられません。
一方、マイクロファイナンスでは銀行で融資を受けられない人達向けにサービスを提供しています。
「Lucy」はシンガポールを拠点とする金融支援サービスです。
男性起業家よりも資金調達が困難な女性起業家にフォーカスし、テクノロジーの活用によって様々な金融サービスの提供が行えるプラットフォームを構築、現在パイロットテストを行っています。
女性起業家資金イニシアティブは途上国において、女性起業家や女性が運営する中小企業が直面する障害(資金アクセス、法制度等)を克服するための支援実施を目的として世界銀行内に設立された基金です。
これにより、マイクロファイナンスや「Lucy」のような改善策のなかった国の女性起業家達に対しても援助を行えるようになっています。
次回の記事では、ターゲットbについて解説していきます。