SDGsとは

目標5.ジェンダー平等を実現しよう ターゲット3

目標5.ジェンダー平等を実現しよう ターゲット3

目標5.ジェンダーの平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う

一部の国や地域では未だに女性が直接的な被害を受ける有害な慣行が残っています。

これらの有害な慣行の排除もジェンダー平等を実現するためには必要不可欠です。

ターゲット3 未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚、および女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。

早期結婚の慣習

未成年(18歳未満)での結婚は「児童婚」と呼ばれています。

ユニセフによると、世界には6億5,000万人以上の女性や女児が児童婚をしており、毎年1,200万人が子どものうちに結婚していると言われているのです。

児童婚が最も多いのは南アジアで、世界の児童婚の約44%(2億8,500万人)を占めており、ついでサハラ以南のアフリカが18%(1億1,500万人)となっています。

児童婚は、若年出産による死亡の可能性やパートナーからの暴力を受けやすいだけでなく、育児や家事により十分な教育が受けられないなどの悪影響を及ぼしています。

 

女性性器切除とは

女性性器切除は、アフリカや中東、アジアの国々など、世界約30ヵ国で行なわれています。

文字通り、女性の性器を一部切除するもので、女性の権利を著しく侵害するものとして、根絶のために多くの人々や団体が動いています。

人権NGOであるHuman Rights Watchによると、女性性器切除を行なうコミュニティが理由としてあげるのは、「文化・伝統だから」というものが多いとされています。

また、こういった行為を行う社会は、女性に“純粋さ”や性的欲求がないことを要求するものが多く、女性の“処女性”を守り、“ふしだらな行為”を防ぐために、少女たちの性的欲求を外部が早くからコントロールしなければならないと考えられている場合も多いのです。

 

女性性器切除は健康を害する

WHOは、女性性器切除による健康上のメリットは一切ないと指摘しています。

さらに女性性器切除は、医療的知識のない人物がカミソリなどを使って、麻酔なしで行なうこともあり、切除を受けた女性は、強い恐怖のトラウマ、長引く出血や感染症、生理痛、不妊、出産時合併症、そして死のリスクに直面することにもなりかねません。

ユニセフによると、これまでにこの切除をされた女性の数は2億人以上にのぼるとされています。

女性性器切除を禁止する法律は、実施国でも着々と設けられている一方で、法律が出来ても各コミュニティが続くことが懸念されています。

女性性器切除は文化であるという意識を持つ人も多いため、法改正などの対応だけでなく、子供や母親へ教育の機会を増やす活動など、様々なアプローチが必要です。

次回の記事では、ターゲット4について解説していきます。

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