目標4.質の高い教育をみんなに ターゲット7
全ての学習者に対して持続可能な開発のための教育が必要不可欠となっています。
世界にあるさまざまな課題(環境・貧困・人権・平和・開発など)について知り、それらを解決できる技能の習得が求められているのです。
「ESD教育」とは、「Education for Sustainable Development」の略で、「持続可能な開発のための教育」という意味を持ち、SDGsが目指す「持続可能な社会」の担い手を育てようとする教育のことを言います。
これからの社会を担っていくことになる子どもたちにも、現代社会のさまざまな課題と持続可能性の考え方を教えていこうという取り組みの一つがESD教育なのです。
世界には、地球温暖化、資源の枯渇、環境破壊、貧富の差、ジェンダーを含む人権にまつわる問題など、世界中の人が安心して暮らしていくために解決しなければならないさまざまな課題があります。
また、文部科学省がESD教育において、子どもたちに教えるべき現代社会の課題として挙げている項目には、「環境」「国際理解」「世界遺産や地域の文化財」「気候変動」「生物の多様性」「防災」「エネルギー」などがあります。
これらはすべて、「持続可能な社会」をつくっていくために、知ってもらう必要があるのです。
ESD教育では、広い視野で世界にはどのような問題があるのかを知り、身近な取り組みから始めることで、自らの問題として行動に移すことを目指しています。
こうした学びや活動から、持続可能な社会を実現する担い手を育てていこうというのがESD教育の大きな目的です。
グローバル・シチズンシップとは「誰もが地球社会の一員であり、そこに参画する責任を持つ市民だという意識」のことを指し、持続可能な開発のための教育に繋がる考え方の1つです。
昨今、国連が中心となって世界中に広めている言葉のひとつで、現国連事務局長のパン・ギムン氏は「世界中の教育において3つの優先事項がある。そのひとつが『グローバル・シチズンシップ』の育成だ」と明言しています。
これは、多様性を尊重する思いやりの精神でもあり、次世代にいい社会を残していこうと考える志でもあります。
次回の記事では、ターゲットaについて解説していきます。