SDGsとは

目標3.すべての人に健康と福祉を ターゲット7

目標3.すべての人に健康と福祉を ターゲット7

目標3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

家族計画とは、一世帯あたりがもつ子どもの数や子どもを産む時期についての計画です。

妊産婦・子どもの死亡率が高い開発途上国では、リスクが高い青年期(10~19歳)の出生が多いことが国連広報センターから報告されている通り、世界各国で家族計画を取り入れる必要があります。

ターゲット7 2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスをすべての人々が利用できるようにする。

世界における出産の現状
全世界でみると、1人の女性が生涯で産む子どもの数は、2018年の平均で2.4人です。

世界銀行が1人当たり国民総所得に基づいて分類した日本を含む高所得国では1.6人ですが、中所得国が2.3人、低所得国で4.6人となっており、貧しい国ほど出産する子どもの数が増えている傾向にあります。

低所得国では、若い女性が早くに出産することで、教育を受ける機会を失っているという状況が問題となっています。

そのため、「計画的に子どもを産めるようにしたい」と訴える真意としては、女性の意思を反映させた適切な避妊によって子どもの数を抑えることを意味しているのです。

一方、日本の状況を照らし合わせると、「家族計画について自らの要望が満たされている」と考える傾向にあり、「子どもを欲しい人が産めるようになっている」と言い換えられるのかもしれません。

リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)とは
リプロダクティブ・ヘルスは「性と生殖に関する健康と権利」と訳され、1994年にカイロで開催された国際人口開発会議において提唱された概念です。

今日、重要な女性の人権の一つとして認識されています。

リプロダクティブ・ヘルスの中心課題には、いつ何人子どもを産むか産まないかを選ぶ自由、安全で満足のいく性生活、安全な妊娠・出産、子どもが健康に生まれ育つことなどが含まれおり、また、思春期や更年期における健康上の問題等生涯を通じての性と生殖に関する課題が幅広く議論されています。

具体的に言うと、人々が政治的・社会的に左右されず、「子どもを持つ」「持たない」を決める自由を持ち、自分たちの子どもの数、出産間隔、出産する時期を自由に決定でき、そのための健康を享受できること、またそれに関する情報と手段を得ることができる権利のことです。

妊娠するのは女性であり、男性とは異なる健康上の問題に直面します。

思春期には月経があり、その後は毎月の月経についてのトラブル、胎児を育てる子宮には、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮がんの発生、乳がんの問題などが出てきます。

つまり、リプロダクティブ・ヘルスは、性の問題、思春期の問題、妊娠、出産、中絶、避妊、不妊、性感染症、更年期障害など、女性の生涯にわたる健康の問題に対応し、健康を確保することを意味します。

若年での出産が多い中,低所得国こそこのリプロダクティブ・ヘルスに沿って家族計画を立てる必要があるのです。

次回の記事では、ターゲット8について解説していきます。

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