SDGsとは

目標3.すべての人に健康と福祉を ターゲット5

目標3.すべての人に健康と福祉を ターゲット5

目標3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

薬物やアルコールは身体に大きな影響を与え、非感染症疾患の原因にもなっています。
身体だけでなく精神面にも悪影響を及ぼすため、薬物やアルコールの乱用を防ぐ取り組みが必要です。

ターゲット5 薬物乱用やアルコールの有害な摂取を含む、物質乱用の防止・治療を強化する。

薬物乱用について
薬物乱用とは、薬物、アルコール、喫煙などの有害な向精神薬の使用を指します。

成人人口のおよそ5%、もしくは15歳から64歳までの2億5000万人が少なくとも年に1回程度不正薬物を使用し、このカテゴリーで薬物依存者と分類される人の数は2900万人を超えています。

さらに、およそ1200万人が薬物を注射し、これらの人々の14%がHIVに感染しているのです。

薬物の乱用は賃金の損失、保健費の高騰、家庭の崩壊、地域社会の悪化をもたらし、とくに注射器による薬物の使用は、世界の多くの地でHIV/エイズ゙や肝炎の急激な蔓延の原因となっています。

アルコールについて
世界では、毎年 300 万人がアルコールの過剰摂取により死亡しており、これは全死亡者数の 5.3 % に相当します。

アルコールの過剰摂取は 200 以上の疾病や傷害の原因因子とされ、障害調整生存年数 (DALYs) で測ると、世界の疾病及び傷害負荷の全体の 5.1 % がアルコールに起因しています。

その他にも、アルコールの過剰摂取とさまざまな精神 ・ 行動障害、その他の非感染性疾患、傷害との間には、因果関係があるため注意が必要です。

アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略
アルコールの有害な使用を減らすために、2010年5月の世界保健機関(WHO)の総会にて指針が採択されています。

戦略の目的は以下の通りです。
・政府の取り組みのためのやる気を向上させ世界的に意識を向上させること
・害に関してまた害を低減するための知識を普及すること
・有害な使用の防止やアルコール使用障害の治療を強化すること
・人員や予算など資源の導入を強化すること
・監視体制を改良し活動を評価するための情報を普及させること

世界アルコール製造業者団体は、発展途上国での自主規制の整備を検討するなど、製造者も含めて対策を行わなければならないことが分かるでしょう。

日本では「アルコール健康障害対策基本法」が制定され、2014年に施行されるなど、対策を施しています。

若者を中心とした薬物乱用やアルコールの有害な摂取を含む、物質乱用を全体で防ぐ取り組みが必要不可欠です。

次回の記事では、ターゲット6について解説していきます。

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