SDGsとは

目標2.飢餓をなくそう ターゲットc

目標2.飢餓をなくそう ターゲットc

目標2.飢餓に終止符を打ち、食糧の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

人口の増加や気候変動、新型コロナのような感染症拡大が起因し、需要と供給のバランスが崩れていることで食糧の国際価格は高騰しています。

2.c 農産物商品市場およびデリバティブ市場の適正な機能を確保するための措置を講じ、食糧備蓄などの市場情報への適時のアクセスを容易にすることにより、食糧価格の極端な変動に歯止めをかける。

食糧価格の変動指数
食糧価格指数とは、主要5品目の国際取引価格から算出される世界の食糧価格の動向指数のことで、国連の食糧農業機関(FAO)が算出・公表しています。

主要5品目
・穀物価格指数
・植物油価格指数
・乳製品価格指数
・砂糖価格指数
・食肉価格指数

以上を算出しており、これらの複合指数が食糧価格指数です。
食糧価格指数の動向について
昨今、世界各地では食糧価格の高騰が問題となっています。

2021年8月時点において、国連食糧農業機関(FAO)が公開するFAO世界食糧価格指数は前年同月比で34%近く高い数値となっており、一部地域では小麦粉や食用油が前年より200~400%も上昇しました。
食糧価格が高騰する理由・背景
食糧価格の高騰は、様々な要因が重なることで引き起こされます。

・異常気象(気候変動)
・バイオ燃料化
・原油価格の高騰
・人口増加
・急激な経済成長

これらの要因から市場への投機資金流入や、農産物の輸出規制など自国の需給や物価安定が優先されることで国際的な食糧の価格が高騰しているのです。
食糧価格高騰が与える影響
食糧価格の高騰は主食を輸入に頼る途上国にとって切迫した問題であり、各地で飢餓やデモ・暴動などを引き起こす原因にもなっています。

例として、西アフリカでの現状を見ていきましょう。

西アフリカでは飢餓が以前と比べて3割拡大しています。

食糧価格の高騰により、途上国の低所得層は「販売されている食糧を購入できない」という事態が起こっています。

国連WFPによると何百万人もの家庭が基本的な食事を手に入れられず、飢餓水準は前年度比で30%悪化し、過去10年でもっとも悪い数値になっているとのことです。

一方で、日本の場合、支出の大半を食費に充てている世帯は少ないため、食糧価格の高騰が与える日常生活への影響は途上国に比べると限定的です。

しかし、コロナ禍で収入が減少している世帯にとって、日常的に購入する食材の値上がりは家計を圧迫する原因になります。

これらの問題による事態の深刻度は、感染症流行と世界的な食糧高騰がどのくらい長期化するかに左右されるでしょう。

当然ながら、それぞれの問題が長期化するほど、より多くの世帯が苦しい状況を強いられることになります。

途上国に比べて日本への影響は限定的といっても、決して無縁の出来事ではないため引き続き注目すべき問題です。

BACK
pagetop