SDGsとは

目標2.飢餓をなくそう ターゲット2

目標2.飢餓をなくそう ターゲット2

目標2.飢餓に終止符を打ち、食糧の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

世界中では毎年、数百万人の子どもたちが重度の急性栄養不良により、命の危険にさらされています。

ターゲット2 5歳未満の子どもの発育障害や衰弱について国際的に合意されたターゲットを2025年までに達成するなど、2030年までにあらゆる形態の栄養失調を撲滅し、若年女子、妊婦・授乳婦、および高齢者の栄養ニーズへの対処を行う。

栄養不良は年間590万人に上る5歳未満児の死亡要因の約半数に関係する深刻な課題にも関わらず、栄養改善について必要な対策がいまだ十分にとられているとは言い難い状況です。

国際食糧政策研究所によると、各国や援助団体が現行の対策を続ける限り、国際的に合意された目標であるWHO(世界保健機関)の「国際栄養目標2025」の6つの目標を、期限までに達成できる国は約3割に止まる見込みです 。

この要因の一つとして、栄養改善の重要性が国際的にも国内的にもいまだ十分に認識されていないことがあげられます。

国際栄養目標2025とは
WHOの加盟国による世界保健総会(WHA)では、2025年までの国際栄養目標が以下のように採択されています。

目標1:歳以下の子どもの発育阻害の割合を40%減らす。
目標2:生殖可能年齢にある女性の貧血を50%減らす。
目標3:出生時の低体重を30%減らす。
目標4:子供の過体重を増やさない。
目標5:最初の6ヶ月間の完全母乳育児の割合を50%以上にする。
目標6:小児期の消耗症の割合を5%以下に減少・維持する。

栄養不良とは
栄養不良とは、健康に育つためのバランスのとれた栄養が摂取できていない状態を示し、発育阻害、消耗症、低体重、過体重などの形態があります。

2017年では世界の5歳未満児6億6,900 万人のうち、1億5,500万人が発育阻害(世界の5歳未満児人口の 22.9%)、5,200 万人が消耗症 (同6%)、4,100 万人が過体重(同 7.7%)の状態です。
発育阻害は日常的に栄養を十分に取れずに慢性栄養不良に陥り、年齢相応の身長まで成長しない状態を指し、消耗症は急性または重度の栄養不足から生じ、十分なカロリーを摂取できず差し迫った死のリスクに直面している状態です。

世界で飢餓に苦しむ人々の多くが暮らす開発途上国では、栄養不良率が人口の12.9%に達しています。世界の子どもの4人に1人は、発育不全の状態にあるとされ、開発途上国に限ると、この割合は3人に1人に上昇するなど大変深刻な状態であることがわかります。
若者女子、妊婦・授乳婦、高齢者の栄養ニーズ
若者女子、妊婦・授乳婦、高齢者に共通して、エネルギー摂取量不足により低栄養となるケースが増えています。

低栄養とは慢性的に体の栄養が足りなくなっている状態を指し、若者女子は過度なダイエット、高齢者は老化による食欲減退など食事から十分な栄養が確保できていないことが要因です。

高齢者の低栄養は、
・認知機能低下
・気力がなくなる
・免疫力や体力の低下
・病気にかかりやすい
・筋肉量や筋力の低下
・骨量減少
・骨折の危険増
など様々な症状を引き起こす恐れがあるため、栄養事情を整えることが求められています。

次回の記事では、ターゲット3について解説していきます。

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