SDGsとは

目標15 陸の豊かさも守ろう ターゲットa

目標15 陸の豊かさも守ろう ターゲットa

目標15.陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

生物多様性と生態系の保全には多大な資金が必要であり、これを確保することは、私たちの未来を守るための重要な課題です。

政府や国際機関だけでなく、企業や個人も積極的に貢献できる仕組みを拡充し、持続可能な社会の実現に向けた歩みを進める必要があります。

ターゲットa 生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。

生物多様性と生態系の保全における資金の重要性

生物多様性と生態系は、食料、水、医薬品など、私たちの生活を支える基盤となっていますが、これらの保全には莫大な資金が必要です。

たとえば、熱帯雨林の保護や干ばつ対策プロジェクトの運営、さらには絶滅危惧種の保護活動には、持続的な資金の流れが欠かせません。

しかし、現状では必要な資金が十分に確保されておらず、これが生物多様性の急速な減少に拍車をかけています。

具体例として、アフリカの保護地域では、密猟や違法取引から動植物を守るための監視活動が必要ですが、資金不足により対応が遅れるケースが多発しています。


また、森林減少が進む東南アジアでは、植林プロジェクトの資金調達が不十分なために長期的な保全計画の実施が困難となっています。

こうした問題を解決するには、政府、企業、市民社会が協力して資金源を多様化させる必要があります。

資金動員を促進する国際的な取り組み

資金動員の拡大を目指す国際的な枠組みとして、「生物多様性条約(CBD)」が挙げられます。

この条約のもと、先進国は途上国に対して資金支援を行い、生態系保全の取り組みをサポートしています。

また、「グローバル環境ファシリティ(GEF)」などの国際基金も、生物多様性プロジェクトの資金供給源として機能しています。


さらに、国連や地域機関は、金融セクターとの連携を通じてグリーンファイナンスを推進しています。

この仕組みでは、企業が環境保全活動に投資することで、長期的な利益を享受できるような金融商品が開発されています。


また、国内でも、「生物多様性オフセット」と呼ばれる手法が注目されています。


これは、開発プロジェクトによる生態系への影響を最小化するための資金を企業が拠出し、その資金をもとに他の地域で生態系の復元活動が行われる仕組みです。

 

次回の記事では、ターゲットbについて解説していきます。

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