目標15 陸の豊かさも守ろう ターゲット4
山地生態系は、生物多様性や水資源の保全、土壌の維持など、持続可能な開発において不可欠な役割を果たします。
しかし、昨今では人間活動や気候変動によって、その保護・保全が必要となっています。
世界には多くの山地が存在し、これらは重要な生態系の一部を形成しています。
日本でも国土の約4分の3が山地に覆われており、豊富な森林と水資源を提供しています。
山地生態系は、気候の調整、土壌の保護、生物の生息地の提供といった機能を果たしており、持続可能な発展に大きな便益をもたらしています。
しかし、山地は開発や農業、森林伐採によって危機にさらされており、その保全が必要です。
日本の白神山地は、世界自然遺産に登録された場所で、国内でも最大規模の自然度の高いブナ林が広がっています。
多くの生物が生息するこの山地は、特に水源の涵養や洪水防止、気候調整の面で重要な役割を果たしています。
白神山地の豊かな生態系は、持続可能な開発において不可欠なリソースであり、その保全が地域社会にとっても大きな利益をもたらします。
山地生態系を保全するためには、国際的な協力が不可欠で、「国連砂漠化対処条約(UNCCD)」や「ラムサール条約」などが、特に重要な役割を果たしています。
また、日本国内でも「自然環境保全法」や「森林法」に基づき、山地の生態系を保護するための対策が進められています。
特にブナ林の保護活動が進められており、保水能力が高いブナ林は水源涵養や洪水緩和に重要な役割を果たしています。
このように、山地生態系は生物多様性の維持や環境保全に重要な役割を担っており、その保護につながる国際的な取り組みが強化されることが期待されているのです。
次回の記事では、ターゲット5について解説していきます。