目標15.陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

世界では、森林減少が加速しており、無計画な森林伐採や農地利用はもちろん、気候の変化や管理不足による森林火災も大きく影響しています。

森林減少は気候変動や経済活動によって加速しており、その保全と回復が世界的な課題となっているのです。

ターゲット2　2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。

森林減少の現状とその影響

森林は気候調整や土壌保護、生物多様性の保持など、多くの重要な機能を果たしています。

しかし、違法伐採、農地開拓、森林火災などにより、世界の森林面積は急速に減少しています。

例えば、ブラジルのアマゾンやインドネシアの熱帯林では経済発展に伴う違法伐採が進み、毎年広大な面積の森林が失われています。

森林減少の影響は多岐にわたり、生態系のバランスを崩すだけでなく、気候変動を加速させ、土壌の劣化や砂漠化を引き起こします。

また、森林が失われることで、そこに依存する生物や地域社会にも深刻な影響を及ぼします。

特に、発展途上国では、森林は燃料、建材、さらには薬草といった生活資源の源泉であり、これらが失われることで地域住民の生計手段が奪われ、貧困の悪化を招く可能性があります。

 

持続可能な森林管理と再植林の重要性

森林の回復と持続可能な管理は、地球環境の保護において不可欠です。

持続可能な森林管理とは、森林を経済的に利用しながら、その回復力を保つ手法であり、現世代と未来世代の双方が恩恵を受けられるようにバランスを取ることが目的とされています。

特に、植林や再植林は森林の回復において非常に重要です。新規植林や再植林を進めることで、失われた森林の機能を回復し、生態系の維持が可能となります。

植林を進める際には、生物多様性に配慮し、地域の在来種を利用することが不可欠です。

これにより、森林の再生だけでなく、地域の生態系全体の保護にもつながります。

現在、世界各国で植林活動が進められていますが、特に発展途上国では、植林活動のための資金や技術が不足していることから、国際的な支援が必要とされています。

持続可能な森林管理を通じて、地球規模での環境保護と地域社会の安定を目指すことが重要です。

 

次回の記事では、ターゲット3について解説していきます。