SDGsとは

目標14 海の豊かさを守ろう ターゲットb

目標14 海の豊かさを守ろう ターゲットb

目標14.持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

小規模・沿岸零細漁業者は、地域社会において食料安全保障や経済の維持に重要な役割を果たしていますが、海洋資源や市場へのアクセスにおいて不利な立場にあります。

彼らの持続可能な発展を支援するためには、漁業権の確保や市場へのアクセス強化が不可欠であり、技術支援やインフラ整備を通じて、安定した収入と持続可能な海洋利用を目指すことが求められています。

ターゲットb 小規模・沿岸零細漁業者に対し、海洋資源及び市場へのアクセスを提供する。

小規模・沿岸零細漁業者とは

小規模・沿岸零細漁業者とは、主に小型の漁船や簡素な漁具を使用して、沿岸地域で行われる漁業を営む人々を指し、以下のように定義されています。

・無動力漁船および総トン数10トン未満の動力漁船を使用して行う水産動植物の採捕の事業:エンジンを持たない無動力漁船や、総トン数10トン未満の小型動力漁船を使う漁業です。漁船を使用せずに行う漁業も含まれます。

・定置漁具を使用して行う水産動物の採捕の事業:定置網など、漁具を一定の場所に固定して行う漁業が該当し、環境への影響が少ないとされます。

・水産動植物の養殖の事業:養殖業も小規模・零細漁業に含まれます。これは、海や陸上での水槽などで水産動植物を人工的に育てる事業を指します。

小規模・沿岸零細漁業者は規模が小さく、伝統的または低技術的な漁業活動が中心で、地域社会に密着し、食料安全保障や地域経済の維持に重要な役割を果たしますが、海洋資源や市場へのアクセスに課題を抱えています。

 

海洋資源及び市場へのアクセスの提供

小規模・沿岸零細漁業者が持続可能な収入を得て、地域社会の発展に貢献するためには、海洋資源及び市場へのアクセスが不可欠です。

しかし、現実にはこれらの漁業者は大規模漁業者と比べて不利な立場にあり、十分な支援が行き届いていない状況があります。

まず、海洋資源については、大規模漁業や違法漁業による過剰利用が小規模漁業者の漁獲機会を奪うことがあり、持続可能な資源管理が求められます。

漁業権や漁場の確保が不十分で、漁業者が生活基盤を守りながら資源を適切に利用できるよう支援が必要です。

また、市場へのアクセスにおいても、インフラや情報不足、資金面での制約から不利な状況にあり、適切な支援がなければ、彼らの生産する海産物は低価格で取引されがちで、十分な収益を上げることが難しいのが現状です。

そのため、小規模・沿岸零細漁業者には、海洋資源の持続可能な利用と市場への適切なアクセスを提供することが重要となります。

技術支援、資源管理の強化、市場インフラの整備を通じて、漁業者の生活の安定と持続可能な海洋利用が期待されているのです。

 

次回の記事では、ターゲットcについて解説していきます。

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