目標14 海の豊かさを守ろう ターゲット2
地球温暖化や異常気象は地上だけでなく海洋環境や生態系にも深刻な影響を与えています。
ごみの排出など人間の行動が海洋生物の減少に寄与しており、これらの対策が必要です。
海洋生態系とは、海や海洋環境に存在する生物群とその生息環境が相互に作用し合う複雑な生態系で、魚や海藻、プランクトン、サンゴ、海鳥、そして海洋哺乳類など、多様な生物が含まれます。
これらの生物は、食物連鎖を通じてエネルギーを交換し、海洋環境の中で生存しており、海底から海面までの多様な環境を含みます。
例えば、サンゴ礁は多くの海洋生物にとって重要な生息地であり、複雑な生態系を形成しています。
また、マングローブや海草藻場も海洋生態系の一部であり、多くの幼生魚や無脊椎動物の育成場所として機能しているのです。
海洋生態系は漁業や観光資源としての価値だけでなく、地球全体の気候調節や酸素供給、炭素吸収などの生態系サービスを提供しています。
海洋生態系の健康を維持することは、生物多様性の保護と持続可能な未来の実現に不可欠です。
海洋生物多様性保全戦略は、海洋の生態系を守り、海の恵みを持続可能な形で利用することを目的とした施策です。
この戦略は、特に日本の排他的経済水域を対象にしており、以下のような基本的な視点と施策が含まれています。
・海洋生物多様性の重要性の認識:海洋生物多様性の保全が生態系サービスの持続可能な利用に不可欠であることを強調しています。
・海洋の総合的管理:沿岸域と外洋域の両方での管理が重要とされています。
・地域の知恵や技術の活用:地域の特性に応じた効果的な取り組みを推進します。
・海洋保護区の設定と管理:海洋保護区の設定とそのネットワーク化を進めています。
この戦略は環境省によって策定後、2011年に初めて発表され、その後も継続的に見直しと更新が行われています。
以上のように海洋の生態系を守り、回復させるための取り組みが求められているのです。
次回の記事では、ターゲット2について解説していきます。