目標12.つくる責任 つかう責任 ターゲット4
製品製造などで発生する化学物質や廃棄物は環境問題の原因の1つです。
化学物質のライフサイクル全体を通じて環境に配慮し、廃棄物管理を改善することが求められています。
製品ライフサイクルは、原材料の採掘や生産から、製品の使用、最終的な廃棄までのプロセスを指します。
製品の設計段階で環境への影響を最小限に抑える方法を検討し、使用される化学物質の安全性を高め、廃棄物の発生を減らす取り組みが重要です。
廃棄の工程で化学物質が環境に放出されると、大気、水、土壌の汚染を引き起こし、生態系や人の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
例えば、農薬や工業化学物質の不適切な使用は、水質汚染を引き起こし、生物多様性に悪影響を与えるため、化学物質のリスク管理と環境への放出を減らす取り組みが国際的に推進されているのです。
環境上適正な管理を目的として、化学物質の持続可能な管理を目指す国際的な枠組みである「化学物質管理分野長期ビジョン2030」が策定されています。
このビジョンは、化学物質が人々の健康や環境に及ぼす悪影響を最小化することを目標とし、化学物質の安全な製造、使用、廃棄を促進します。
具体的には、危険な化学物質の代替品の開発、廃棄物のリサイクル促進、そして公衆の化学物質に関する知識と意識の向上が含まれます。
廃棄物の適切な管理は、環境保護と資源の持続可能な利用のために重要です。
廃棄物を減らし、再利用やリサイクルを促進することで、廃棄物の最終的な環境への放出を減少させることができます。
また、廃棄物処理施設の技術革新により、有害物質の環境への放出を抑制し、廃棄物からエネルギーを回収することも可能になります。
次回の記事では、ターゲット5について解説していきます。