目標15 陸の豊かさも守ろう ターゲット3
近年、気候変動や人間活動の影響で砂漠化や干ばつが進行し、土地の劣化が加速しています。
これに対処するためには国際的な協力と具体的な行動が求められています。
砂漠化とは、土地が乾燥し、生産力を失う現象で、特に乾燥地帯で深刻です。
農業や森林伐採による土壌の疲弊に、気候変動による干ばつが加わることで土地が荒廃し、悪循環が進行します。
栄養分を失った土壌では植物が育たなくなり、さらに劣化が進むのです。
たとえば、アフリカのサヘル地域や中央アジアの乾燥地帯では、過剰な農業や放牧が土地を砂漠化させています。
砂漠化は自然現象だけでなく、人間活動も大きな要因であり、持続可能な土地管理が必要です。
現在、世界の陸地の約25%が砂漠化の影響を受けており、世界人口の約16%がその影響を直接的に感じています。
特にアフリカ、中央アジア、南アジアの乾燥地帯では、農地の減少と生産力の低下が深刻です。
さらに、砂漠化は生態系にも悪影響を及ぼし、動植物の多様性を減少させ、地域の気候変動を加速させます。
これにより、さらなる砂漠化が進行するという悪循環が懸念されています。
1994年に採択された「国連砂漠化対処条約(UNCCD)」は、砂漠化に対処し、持続可能な土地利用を推進するための国際的な枠組みです。
特に、乾燥地帯における貧困問題や持続可能な農業の発展が重要なテーマとなっています。
UNCCDは、技術支援や資金援助を通じて、各国が土地劣化に取り組むためのサポートを行い、特に発展途上国における対策推進において重要な役割を果たしています。
次回の記事では、ターゲット4について解説していきます。